君の名は。SS クリスマス・イヴ(おまけ)

修正未了のクリスマスイブ(笑)

ラストはクリスマスエクスプレスっぽくてアレで良いと思ってますが、二次だからちょっとだけ続きも書きました。

 

「えへへ……瀧くん」
「み、三葉!?お前……ここでずっと待ってたのか?」
毛先に触れながら三葉は、うん、と頷いた。その動作で傘に積もった粉雪がサァーっと足下に落ちる。
「……雪降ってんだし、無理すんなよ」
寒かったからなのか、照れ隠しなのか、少し鼻をすすってから瀧ははにかんだ。

ずっと会いたかった人。会って声が聞きたかった人。

三葉は一歩踏み出す。ザク、ザクッと雪を踏みしめる音が、最終列車を終えた静かな駅に響く。
いまだ舞い降りる雪の中、ひとつ傘の下で寄り添う二人。
「待っていたかったんよ。だって、」
寒さなんて気にならないくらい、あったかい気持ちで。
「私は、瀧くんの"彼女"なんやから」
刹那、頬を染めた三葉を瀧は抱き締める。ホームに落ちた傘はそのままに。
「会いたかった、三葉」
「私も……」
二人の行為を掻き消すように白い雪はいつまでも降り続いていた……